JCSSが支える自動車産業です

JCSSはトレーサビリティを重視します

JCSSは校正事業者登録の認定制度です

高い品質の自動車を生産してきました

IATFは International Automotive Task Force の頭文字をとって命名されましたが、日本語では、国際自動車産業特別委員会と称されています。IATFの組織は日本国内で自動車産業の品質管理をするために特別に生み出された新しい組織です。品質管理といえばその昔はTQCTotal Quality Control 品質管理システムが使われていました。ところがTQCには決定的な欠陥がありました。製造工程では様々なQC活動を時間外にもやらされたのですが、その手当の支払いが十分ではなかったからです。今から30年くらい前には、日本の製造業の品質管理はスイスのジュネーブに本部があるISO国際標準化機構が提唱する品質管理にとって変わられました。それ以来日本でも長い間このISO国際標準化機構が提供する品質管理規格に従って、高い品質の自動車を生産してきたということです。

その日にさかのぼって品質が確認できる

ISO国際標準化機構が提唱する品質管理が最も重視する点は製品のトレーサビリティです。製品のトレーサビリティとは、生産工程における製品が製造された時点にさかのぼってその品質が確認できなければならないということです。言葉で言うのは簡単ですが、これが実に大変な作業です。例えば、建設業でコンクリート打設工事をする時に、毎回圧縮試験強度用のテストピースを現場で採取しますが、これもトレーサビリティを確保するための大切な試験です。つまりその日に打設されたコンクリートの品質は、その時に採取された圧縮強度試験用のテストピースによって確認ができるということです。一番大切なのはその日にさかのぼって品質が確認できるということです。それがトレーサブルであるということです。

読んで理解するのがとても難しくなっています

今日本で使われている計量に関する品質管理システムにJCSSというがあります。JCSSは日本の計量法に基づく校正事業者登録の認定制度です。JCSSでも国家が保有する標準器に対してトレーサブルであるということが要求されています。一昔前までは自動車工場の品質管理はすべてこのJCSSでなされていました。つい最近になってそれが変わろうとしています。それがIATFの参入です。なぜ今二つの規格としたのでしょうか。IATFとISOの企画は微妙に違いますので、読んで理解するのがとても難しくなっています。それには理由がありました。IATFとISOとの間でIATF16949を統合文書として発行するというライセンスに関して合意することができませんでしたので、それを解消するために新しい組織IATFがつくられたということです。

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